極薄肉 × 氷温熟成 、お客様の”柔らかい”が叶えた大山豚手造りロールステーキ

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取材協力:株式会社ホクニチ

取材対象:ジャパン・フード・セレクション受賞「 氷温熟成 大山豚手造りロールステーキ

ホクニチは、平成18年の創立以来「食」を通じて皆様のより豊かな暮らしの実現に貢献することを目指して努力してまいりました。創る人の心が、食べる人の心に響き、人々の気持ちを穏やかにする。ホクニチは、時代の変化によってライフスタイルが多彩になった現代社会において心を満たし豊かな食生活を創り出すお手伝いをさせていただきます。地域とともに歩みつづけるホクニチを今後ともご支援賜りますようお願い申し上げます。

目次

氷温熟成 大山豚手造りロールステーキ

商品開発の”きっかけ”

編集長

「 氷温熟成 大山豚手造りロールステーキ 」の開発の”きっかけ”について教えてください。

酒井社長

きっかけは2013年頃、お客様からの1つの要望でした。「 豚肉を使った柔らかいステーキが欲しい 」というお声をいただき、それを実現するために開発をスタートさせました。その後、試行錯誤を重ねて現在の商品が完成しました。

ホクニチが大事にしていること

編集長

会社として大切にされていることを教えてください。

酒井社長

私たちが最も大切にしているのは、「 お客様に安心して食べていただける商品づくり 」です。この商品では、お客様が求める「 柔らかさ 」を実現できる最適な部位を使用しています。柔らかさの追求が、部位の選定にも大きく影響しています。

氷温熟成技術

編集長

特殊な製法である「 氷温熟成 」を採用された理由を教えてください。

酒井社長

実は最初から氷温熟成を採用していたわけではありません。転機となったのは、ある百貨店のバイヤーさんとの会話でした。その方から「 ホクニチさんは氷温熟成をしていないのですか?」という質問をいただきました。

さらに「 氷温熟成は鳥取県発祥の技術なんですよ 」と教えていただいたのです。この会話をきっかけに、自社でも氷温熟成に取り組めないかと検討を始めました。

編集長

「 氷温熟成 」はどのような技術なのでしょうか?

酒井社長

氷温熟成は、食品を「 凍結しないギリギリのライン(氷温域)」で加工する特殊な食品加工技術です。この製法により、食品の旨味を引き出すことができます。

当社では、この技術の認定を取得する過程で、何度も試験と試作を重ねました。その際、アミノ酸などの旨味成分の変化を数値化し、科学的なデータに基づいて最適な加工条件を確立しています。

※ 氷温熟成については以下を参照。

大山豚 手造りロールステーキについて

千年を超え語り継がれる 名峰大山の美味しい物語 〜 山陰の地に長く歴史を刻む西日本最高峰の山、霊峰大山。その麓、大自然の中で育まれた豊かな命は美味しい食材として姿を変え、その味わいを人々の間で語り継がれるかのごとく「大山物語」として誕生しました。大山のように永く愛され、お客様に喜んで頂ける商品になるよう真心込めて創りあげています。鳥取・大山の美味しい物語が、全国の皆様にお届けできるよう日々精進してまいります。

大山豚手造りロールステーキ 〜 柔らかくきめ細かな肉質の大山豚を薄くスライスし、手仕事で丁寧に巻き上げました。 火を通してもお箸ですっとほぐれる柔らかさが自慢のロールステーキです。

氷温熟成 大山豚について

冷蔵でも冷凍でもない第三の温度 〜 水は0℃で凍りますが、野菜や果物、魚や肉などは、0℃では凍りません。0℃以下でも食材が凍らない「氷温域」の中で凍るまいとする自己防御機構がはたらき、食材のうま味や甘味成分が増加します。そして冷蔵よりも長時間高い鮮度を保ち、熟成しながらも瑞々しい美味しさを生み出します。

よりやわらかく旨味が増す大山豚 〜 鳥取県の銘柄豚である「大山豚」。豊かな自然の中で衛生的に徹底管理され、独自の飼料で美味しさにこだわって育てられ柔らかくきめ細かな肉質が特徴です。この大山豚を氷温熟成することにより、肉本来の旨味が強くなり、よりしっとりとやわらかい食感に仕上げました。

お肉の厚さ

編集長

お肉の柔らかさを追求されていましたが、他にどのような工夫をされたのでしょうか?

酒井社長

お肉の柔らかさを追求する過程で、最も時間をかけて研究したのが「 お肉の厚さ 」の調整でした。さまざまな厚さで試作を重ねた結果、現在のお肉の厚みに行き着きました。この厚みが、食感と旨みのバランスが最も良く、理想的な味わいとなりました。

ジャパン・フード・セレクション受賞

編集長

ジャパン・フード・セレクション金賞受賞の知らせを聞いたときの、社内の反応はいかがでしたか?

酒井社長

最初は社員全員が「 どういう賞なのか 」と戸惑いがあったんです。しかし、賞の重要性を理解した後は「 凄いじゃん!」と、皆で喜び合うことができました。

特に価値があったのは、この受賞を通じていただいたお客様の声や評価基準です。日々の努力が評価されただけでなく、今後の課題も明確になりました。そういう意味で、この受賞は私たちにとって、これからの励みになる貴重な機会となりました。

ステーキが完成するまで

スクロールできます
編集長

手造りにこだわっておられるとのことですが、このステーキが完成するまでの工程を教えていただけますか?

酒井社長

工程数は非常に多いんです!具体的な流れは、

1)まず豚肉のブロック肉を仕入れ、氷温熟成解凍します。

2)お肉を極薄にスライスします。(この工程のみ機械使用)

3)”巻きす”に極薄のお肉を並べていきます。

4)並べたお肉を”巻きす”で巻き上げる作業を繰り返します。

特に難しいのは、極薄にスライスされたお肉は温度で溶けやすいため、スピード勝負で並べていく必要があります。巻き上げる際の力加減が絶妙で、作業者の方々は一生懸命作業されています。

お肉を溶かさずに並べる技術と、絶妙な力加減での巻き上げ作業は、機械では代替できない職人技なんです。そのため、スライス以外のすべての工程を手作業で行っています。

お客様からの声

編集長

お客様からどのような感想をいただくことが多いですか?

酒井社長

お客様から最も多くいただくのが「 本当に食べやすい 」というお声です。柔らかさにこだわって開発した商品ですので、「 柔らかい 」というお褒めの言葉をいただく度に、大変嬉しく感じています。

一方で、改善を求める声もいただいています。具体的には、価格に関するご意見や、「 味付けがあったらもっと楽しめるのでは 」といったご提案をいただくことがあります。

現在のロールステーキは味付けをしていない状態でお届けしているのですが、この点については、お客様のニーズを参考に検討を重ねているところです。

今後の展望

編集長

今後の展望についてお聞かせください。

酒井社長

現在、氷温技術を採用した商品開発を積極的に進めています。すでに豚肉、牛肉、あい鴨肉の商品化に成功しており、次は鶏肉での商品開発に挑戦したいと考えています。

特筆すべきは、当社のあい鴨製品が「 氷温商品 」として初めて認定を受けたことです。この商品は「 鴨乃屋 」というブランドで展開していますが、現状では商品数が限られています。

「 大山物語 」ブランドで展開している大山豚手造りロールステーキの成功を活かしながら、「 鴨乃屋 」ブランドのさらなる発展にも力を入れていきたいと考えています。

運営会社:株式会社Rim Entertainment
編集者:Jeong Yeongsu
運営メディア:シネマライブラリ

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